問題
Snagit でキャプチャをした画像は損失のない鮮明なものです。しかし、次の 3 つの操作により画質の問題が起こる場合があります。
- Snagit 内でキャプチャした画像を拡大縮小する
- Microsoft Word など画像を表示するアプリケーション内で画像の拡大縮小する
- 損失を伴う画像ファイル形式を使用する
解決策
画像を拡大縮小する
画像を拡大縮小すると、(特に画像を縮小した場合)、画質は劣化します。キャプチャした画像を Snagit や画像を表示する他のアプリケーション内で拡大または縮小すると、画質が劣化するのは事実です。例えば、Word 文書に画像を挿入し、文書内で画像を拡大縮小すると、画質は劣化します。
画像を拡大縮小すると、画質が劣化する理由を説明します。 例えば、キャプチャした画像をたくさんの小さなタイルを敷き詰めた床に転写したと考えてみましょう。床のサイズを半分にしようと考えた時、タイルを一つおきに取り除いて、残ったタイルをつなぎ合わせてみます。このとき取り除かれたタイルの中に、画像を構成していた色が塗られているタイルが含まれていると、問題が発生します。もし画像に文字などがあった場合、いくつかのタイルは文字を構成する要素となっているので、それが取り除かれることになります。例えば、 ‘ i ’ という文字の上の点や、’e’ の曲線の上の部分が取り除いたタイルに含まれた場合、文字が崩れてしまい、ギザギザのラインとなり、画像が全体的に不鮮明となります。
画像を拡大縮小すると、上記の例と同じようなことが起こります。コンピューターの画像はタイルではなくピクセルで構成されていますが、同じ影響を受けます。画像を縮小するためにピクセル数を減らすとき、減らされたピクセルの中に画像の一部が含まれています。画像をさらに縮小するほど、画像の劣化もさらに進みます。
Snagit 11 の場合は スムーズ スケーリング機能 により部分的にこの影響を補うことができます。
スムーズ スケーリング機能を有効にするには、Snagit のメイン画面のメニュー バーから [ キャプチャ ] > [ 効果 ] > [ 画像の拡大縮小 ] > [ スムーズ スケーリング ] と選択します。
スムーズ スケーリング機能は、アンチエイリアス処理を使用して、拡大縮小により残された箇所を埋めるために隣接ピクセルの色をブレンドして、画像の境界部や斜線のギザギザを滑らかに見せます。画像内のフォントサイズにも関係しますが、 スムーズ スケーリング機能 を使用すると、50%まで画像のサイズを縮小しても文字を読むことができます。ただし、画像を縮小すればするほど、画質は劣化して行くことは忘れないでください。
他のアプリケーションで画像の拡大縮小する
PowerPoint のスライドや Microsoft Word など他のアプリケーションに画像を配置するときは、100 % の倍率で画像が表示されるように設定していることを確認します。この設定がされていないと、ほとんどのアプリケーションでは、Snagit で画像を拡大縮小した時と同様に画質が劣化することになります。
Word や PDF、プリンターなどへの出力、つまり基本的に印刷に適した出力を使用して、画像のサイズを変更する場合、よりスムーズにサイズを変更するために、Snagit を使用して DPI の変更をします。
Snagit 11: Snagit エディタで [画像 ] タブ > [ サイズの変更 ] > [ 画像サイズの変更 ] > [ 解像度 ] から変更
Snagit 10: Snagit のメイン画面で [ 効果 ] > [ 画像の解像度 ] を選択するか、Snagit エディタで [画像 ] タブ > [ フィルタ ] > [ 画像の解像度 ] から変更
例えば、DPI (解像度) をデフォルトの 96 から 160 に変更すると、印刷、Word、PDF ファイルに出力時に、Snagit でキャプチャした画像より小さい画像になります。ただし、Snagit エディタで直接サイズ変更をするよりも画像は鮮明になります。
損失を伴うファイル形式を使用する
JPG などの Snagit のキャプチャ ファイルと仕組みが異なるファイル形式は、画像のファイルサイズが小さくなる圧縮アルゴリズムを採用しています。圧縮アルゴリズムは、圧縮のために画質を犠牲にするので「不可逆 (損失を伴う)」と言われることもあります。
JPG は、文字の周りに、にじみや斑点のように見え画像が不鮮明になる「不可逆 (損失を伴う)」なファイル形式です。画質を維持するために、BMP や PNG、TIF といった損失のないファイル形式を選択します。
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